「テスト外注は不要」という見方を変えた、圧倒的なアウトプット。第三者検証の導入で「GMOクラウドEC」 のさらなる品質向上へ
EC構築支援、ECマーケティング支援、EC運用受託
クラウドEC事業本部 開発部 部長 許斐 稔彦 様
クラウドEC事業本部 開発部 デリバリー開発クロスサービスチーム リーダー 大川 晃司 様
クラウドEC事業本部 開発部 デリバリー開発第1チーム 兼 サクセス部 グロースサポートチーム マネージャー 金島 鏡太 様
- 「テスト外注は不要」と考えていた開発部門が、第三者の視点で品質を確保するためにAGESTのテスト支援を導入
- 機能テストと性能テストの両面で「スターターパック」を活用し、性能テストではシステムが同時に処理できるアクセス量が約3倍に向上
- 意図を深く読み取った網羅的なテストで潜在的な課題も発見し、テーマ「さらなる品質向上」に向けたベースラインの構築に成功
ECサイト構築SaaS「makeshop byGMO」を主軸に、エンタープライズ向け「GMOクラウドEC」をはじめ、様々な ECプラットフォームを提供するGMOメイクショップ株式会社。
これまで自社開発を貫いてきた同社は、テストを外注することはなく、品質保証も含めてすべて内製で完結させてきました。しかし今期のテーマ 「さらなる品質向上」に向け、AGESTが提供する「テストスターターパック」を活用し、機能テストと性能テストの両面から第三者検証を導入しました。
「テスト外注は不要」と考えていたGMOメイクショップが、なぜ品質保証のベースラインとして信頼を置くに至ったのか。開発部 部長の許斐様、現場の大川様、金島様に、導入の経緯や認識の変化、今後の展望を伺いました。

自社開発で対応していたため、「テスト外注は不要」と考えていた
はじめに、皆様のご担当業務について教えてください。
許斐様:当社の事業は、ECサイト構築SaaSの「makeshop by GMO」の提供が主軸です。導入店舗数は1万2000店舗以上で、14年連続の年間流通額No.1を達成しています。
我々が所属するクラウドEC事業本部は、エンタープライズ向けのサービスである「GMOクラウドEC」を提供しています。私はその開発部の部長として、プロダクトの開発統括やプロジェクト全体の進行管理・意思決定などを担っています。
大川様:私はクラウドECのいくつかのプロダクトのうち、オークションをはじめとするソリューションを担当するチームのリーダーを務めております。
金島様:私はクラウドEC事業本部のデリバリー開発チームとグロースサポートチームのマネージャーを兼務しております。デリバリー開発チームがいわゆる新規開発のチームで、サポートチームが保守を担当している状況です。
AGESTに依頼する前は、開発現場においてどのような課題を抱えていたのでしょうか?
許斐様:当社のECサイト構築サービスはSaaS型で提供しているため、定期的に機能がアップデートされていきます。特にデリバリー部門が対応するフロント部分は、常にその変化に追従していかなければならず、毎回構築するたびに新しい画面への対応など、テスト内容も変わるため、継続的な見直しが必要でした。
また、複数の案件を並行して進める中で、より安定した品質を提供するためには、テストの品質基準を標準化し、ベースラインを引き上げていくことが重要だと感じていました。
当時、テストを外部に委託することに対する、皆様の率直な印象はいかがでしたか?

許斐様:課題は感じていたものの、私としては当初、あまり積極的に外注しようという考えはありませんでした。過去に実際に外注を利用した時に、あまりうまくいかなかった経験があったためです。
特に当社のサービスの場合、製品に関する独自の知識が必要になります。そのため、ノウハウの伝達に時間がかかり、結果的にスケジュールが延びてしまうのではないかという懸念がありました。
大川様:私も当初は、外注に対してあまり良い印象を持っていませんでした。内製であれば開発メンバーが兼務で準備をするので進めやすい部分がありますが、外部に依頼するとコミュニケーションなどの準備段階で時間がかかってしまうのではないかと考えていたのです。
金島様:私も個人的には外部での試験に対して否定的でしたね。過去にテスト担当として案件に関わっていない人が入った時に、仕様や何が正しくて何がNGなのかを伝えるのに非常に苦労した経験があったためです。社外のテストに慣れている専門の方であっても、そこをインプットするための我々の工数は変わらないのではないかと考えていました。
そうしたネガティブな印象があったなかで、実際にAGESTへ依頼することになった経緯をお聞かせください。
許斐様:社内からの紹介をきっかけにAGESTのことを知り、まずは社内で課題に挙がっていたシステムに対して、「テストスターターパック」のライトなプランで探索的テストを実施していただいたのが最初の経緯です。初めての外注でも気軽に試せる入口商品があったことが、社内の心理的なハードルを下げてくれました。
実際に一緒にお仕事をさせていただくと、懸念していた仕様のキャッチアップにものすごいスピードで対応していただきました。当初想定していた期間より短時間で終えられた点には、正直驚きましたね。
機能・性能テストの両面で活用した「スターターパック」で実感した、第三者検証の威力
機能テストでの成功体験を踏まえ、次は性能試験でもAGESTに依頼されたと伺いました。
金島様:スパイクアクセスが来た時のシステムの性能に課題があり、設定値のチューニングなどを図るための試験をお願いしました。負荷を調整しながら結果を見て、目標の処理量を達成するためにはどの設定値が最適なのかを測る試験です。
当社には性能試験に関する知見があまり多くありませんでした。すでに社内の別案件で「テストスターターパック」を活用し、AGESTに素晴らしい成果を出していただいていたので、性能試験についても迷わず相談しました。
そこで「性能テストスターターパック」というスターターパックの性能テスト版をご提案いただき、機能テストの時と同じく、ライトに試せるプランで急ぎの依頼にも快く対応していただいた点には感謝しています。
「性能テストスターターパック」を実際にご利用いただいて、どのような成果が得られましたか?
金島様:非常に大きな成果がありましたね。自社で性能試験を実施していたら、数週間かかってもおかしくなかった規模のものでしたが、準備期間が大体1週間、実施自体はわずか1日だけで終わりました。
結果として、安定してさばけるトランザクション数が約3倍になり、エラーもゼロでレスポンスサイズも正常値になっています。ゴールとして定めていた適正値を見つけることができたので、お願いして本当によかったと思っています。さらに、プラスアルファで想定していなかった改善ポイントも見つけていただき、さらなる品質向上につなげることができました。
期待を超えるレポートの質と、現場を支える担当者の対応力
全体を通して、AGESTのサポートはいかがでしたか?
大川様:個人的に特に印象に残ったのは、テスト結果のレポートが非常に分かりやすいという点です。
レポートには、どういう観点で何をテストし、どういう結果が出て、どこに問題があるのかが明確に記載されており、不具合の再現手順もしっかり書かれていました。私たち開発側でテストを行うと、仕様を分かっているからこそ解説を省略して書いてしまい、他の人が見ると内容が分からないことがあります。その点、AGESTのレポートは第三者が見ても非常に分かりやすく作られており、開発側として大変助かりました。
また、当初は「仕様書に書かれていること以外はテストしないのだろう」と思っていました。しかし実際には、こちらの意図を深く読み取って「こういうことではないか」と、不具合かどうか判断に迷うような事象も含めて報告していただき、そのような姿勢にも非常に感謝しています。

AGESTの担当者の対応力について、印象に残っているエピソードはありますか?

金島様:AGESTのスピーディな対応もとても印象に残っています。スケジュール的にかなり厳しいタイミングで依頼した案件もあったのですが、ただスピードが速いだけではなく、こちらの解決したい課題をしっかりと考慮してご提案いただけたのでありがたかったです。
最初の依頼はチャットで行い、その後にミーティングを何度か重ねました。この進め方も、我々の状況をしっかりとヒアリングした上で伴走してくれたので、非常にやりやすかったです。
「さらなる品質向上」に向けたベースラインの構築と今後の展望
最後に、今後の事業展開やAGESTへの期待をお聞かせください。
許斐様:GMOクラウドECのデリバリー開発チームの今期の大きなテーマとして「さらなる品質向上」を 掲げています。GMOクラウドECのサービスをご利用いただくお客様により安心して使っていただけるよう、ベースとなる製品本体の品質をさらに高めていく取り組みを進めているところです。
本番リリース後の安定運用は、お客様への価値提供に直結する重要なポイントです。今後もAGESTと一緒に継続的にテストを実施しながら、より安定したデリバリーができる体制を構築していきたいと考えています。
大川様:我々の提供するサービスは、横展開を前提としています。そのため、一つのパッケージでテストのベースラインをしっかりと構築できれば、他の案件にも展開しやすくなります。まずは対象機能へのテストを広げ、安定した品質の仕組みを作っていきたいです。
金島様:AGESTと一緒に取り組みを進めながら、当社としてもテストや品質管理のナレッジをどんどん吸収していければ嬉しいです。内部で横展開しつつ、協力して品質を上げていく土台ができれば、また新しい段階の取り組みもできるのではないかと期待しています。今後とも、品質向上の強力なパートナーとしてご協力をお願いいたします。
最後に、QAテストを第三者に委託することを検討している企業へメッセージをお願いします。
許斐様:当社も最初は「外部に依頼すると、仕様を伝える手間やコミュニケーションの時間がかかってしまうのではないか」という懸念がありました。しかし、実際に専門の知見と第三者の視点を取り入れてみると、想定以上のスピードで非常に質の高いアウトプットを得ることができました。
システムのベースとなる品質をしっかりと高めることは、決して無駄なコストではありません。不具合の手戻りやリリース後のトラブル対応を減らせるため、長期的にはむしろ将来のコスト削減に向けた重要なアクションになると実感しています。
品質向上に課題を感じている、あるいは自社でのテストに限界を感じている企業様は、まずは一度、テスト専門の会社に任せてみることをおすすめします。