「低コスト・定額・短期間なので、初めてでも気軽に試せる」AGESTのテストスターターパックで自社サービスの品質を大幅改善。

株式会社シティアスコム

金融・流通・製造・学校法人システム開発、BPO事業、データセンター運営

業種 情報通信・IT

従業員数500~999名

利用サービス AGEST式探索的テスト

営業本部グループ統括部 部長代理 藤田 徹郎様
理事、営業本部グループ統括部 部長 林田 利彦様
営業本部グループ統括部 データサイエンス推進室 サブリーダー 北里優宜様

株式会社シティアスコム

  • AIサービスの開発に伴い、第三者のプロの目で品質を確保するため、AGESTの「テストスターターパック(探索的テストパッケージプラン)」を導入
  • 価格・期間が明確なパッケージプランにより、初期導入リスクを抑えながら、品質の高いテストが実施できた
  • 第三者視点でのテストによって新サービスの品質を担保できただけでなく、今後も専門会社のQAサービスを継続して活用することに繋がった

福岡市に本社を構え、業務システムやWebアプリケーションなどの開発を手がける株式会社シティアスコム様。長年の受託開発で培った技術力を土台に、企業の生成活用をサポートする生成AIサービス「CAPTAIN Assistant AI」を開発しました。
「自分たちの目だけでは気付けない課題を見つけたい」という想いから、AGESTの「テストスターターパック(ベーシック)」を導入。5日間のテストを実施して短期間で多くの不具合を発見し、サービスの品質向上を実現しました。
今回は、サービス企画担当の藤田様、開発担当の北里様、同部門責任者の林田様に導入の経緯や成果を伺いました。

自社サービスの開発に伴い、第三者目線でのテスト検証が必要となった

はじめに、貴社の事業内容と今回新たに取り組まれた開発について教えてください。

林田様:当社は福岡を拠点に約55年、金融・製造・流通・不動産など幅広い分野でシステム開発やITサービスを提供してきました。業界ごとの課題解決に応じたソリューションを展開しており、教育機関向けの会計・人事・給与パッケージ「TOMAS-PS」は、全国の学校法人に導入されています。

藤田様:当社は受託開発がメインではありますが、直近では自社のサービス開発にも注力しています。その1つが今回新たに開発した「CAPTAIN Assistant AI」です。
Azure OpenAI Service(AOAI)を中心としたAI基盤をベースとした「拡張性のある社内AI」であり、 サービス導入後はRAGによる社内情報検索や独自業務への生成AIの活用までサポートします。

自社開発に取り組むうえで、どのような課題を感じていましたか?

藤田様:受託開発では「止まらず動く」「数字が合う」という品質は徹底してきましたが、人が使うサービスではそれだけでは足りません。自分たちで作ったものを自分たちでテストすると、どうしても視点が内向きになります。第三者のプロの目でチェックしてもらい、そのノウハウも吸収したいと考え、外部のQAサービスの活用を検討しました。

北里様:現場目線では、UI(ユーザーインターフェイス)や操作フローなどの、ユーザー目線でつまずきやすいポイントが抜けがちでした。例えば、添付ファイルのバリデーションなど、使う側のルールは盲点になりやすく、外部のプロにユーザー目線で洗い出してもらう必要があると感じていましたね。

AGESTを知ったきっかけを教えてください。

藤田様:2025年春に東京で開催された「Japan IT Week」で、AGESTのブースを訪れたのが最初のきっかけです。AGESTの社員の方々は明るい方が多く、とても話しやすかったことを覚えています。相談しながらサービスの内容を伺うなかで「テストスターターパック」のことを紹介してもらいました。

AGESTの担当の方は展示会後のフォローも丁寧で、こちらの進行状況に合わせて柔軟に対応してくださり、大変感謝しています。営業担当の方の対応力と、テスターの高い知見からも「安心して任せられる企業」だと感じました。

明確な料金体系やプラン内容が導入の決め手になったそうですが、その点はいかがでしょうか?

藤田様:通常は見積もりから検討が始まりますが、「テストスターターパック」は価格と期間が明確に設定されていたため、大きな安心感がありましたね。3つのプランから選択するだけの簡易さも魅力でした。

また、「テストスターターパックという形で、まずはお試しで導入しようと思っている」と明確に社内への説明ができたので、経営層からの理解を得やすかったですね。通常の見積もりベースで話を進めていたら、社内の稟議は通らなかった可能性もあったと思います。

5日間のテストで、現場の負担を大幅に軽減

実際はどのような流れでテストを進めたのでしょうか?

北里様:実施期間は5日間で、流れとしては初日にテスター用のアカウントを発行し、2〜4日目に実際のテストを実施、最終日にレポートを提出していただくという流れでした。テスト全体を通して27件の不具合を検出することができました。

進行面では日次でExcelベースのレポートを共有していただき、毎日どのような不具合が見つかったのかをすぐに確認できました。最終的なレポートでは、不具合の発生手順や条件が丁寧にまとめられており、再現性の確認も容易にできていたと感じています。
この手順の明確さのおかげで、開発チーム側の修正対応が非常に早く進みました。

どのような成果が得られましたか?

北里様:AGESTのテスト支援によって、不具合対応の中でも特に時間がかかるはずだったエラーの再現や確認作業の工数が大幅に減りました。具体的な数字としては、約13時間分の作業負担を減らすことができましたね。

特に、報告書にエラーの発生手順や再現するための条件が丁寧にまとめられていたため、開発チームがすぐに対応できた点がとてもよかったです。

今回のテストでは、具体的にどのような不具合が見つかったのでしょうか?

北里様:想定していた範囲内の不具合もありましたが、AGESTのサポートのおかげで、クリティカルな不具合が3件ほど見つかりました。例えば、ユーザー削除が正常に動作しないケースや、添付ファイルのバリデーションチェックが十分に機能していない箇所などです。

私たちの社内テストでは見落としがちなUIの細かい動作確認部分を、利用者視点で重点的に洗い出していただけたのは非常にありがたかったです。

専門会社のテストを利用して、どのような気づきがありましたか?

北里様:AGESTに外注したことで、大きく分けて2つの気づきがありました。

まず1つ目は、外部の第三者によるフラットな視点により、「開発者には当たり前に見えてしまう盲点」を多く発見できたことです。自社内だけでテストを行うと、どうしてもシステムの仕様や開発意図に引きずられがちになります。
しかし、AGESTはユーザー目線に立った操作や観点で検証してくださり、私たちでは気付けなかった部分にも焦点を当てていただきました。

2つ目は、設計書と実際の実装内容のズレに気付けたことです。開発を進めるなかで不具合の修正対応が続くと、設計書の更新が後回しになってしまうことがあります。その結果、システムとしての最新状態と設計ドキュメントの内容に差が生まれていました。

今回のテストを通して、そのようなズレがどこにあるのかを再確認でき、設計資産のメンテナンスの大切さをあらためて実感しました。想定外の重大な不具合が多く見つかったわけではありませんが、テスト項目の漏れをしっかり網羅できたことには非常に大きな価値がありましたね。

また、今回の取り組みを通じて「第三者のQAサービスを積極的に活用していこう」という考えが、社内に広がりました。適材適所で第三者のプロを使う発想が浸透し始め、子会社でも導入検討が進んでいます。

次のプロジェクトでは、より長期的・広範な連携も視野に

AGEST担当者への評価についてお聞かせください。

藤田様:当社が福岡拠点ということもあり、すべてリモートでのやりとりでしたが、進行はとてもスムーズでした。営業担当の方が明るく相談しやすいうえ、フォローも的確で、契約から実施まで安心して進められました。

AGESTへの今後の期待という部分ですが、少し改善の余地を感じたのはヒアリングシートについてです。記入時のガイドやサンプルが用意されると、初めて利用する企業でも迷わず進められると思います。「テストスターターパック」自体がサービスとして立ち上がったばかりの時期だと伺っているので、今後の改善に期待しています。

※ヒアリングシートに関する上記のご意見を受けて、AGESTでは現在、シート記入方法をわかりやすく解説する動画コンテンツの準備を進めています。

北里様:現場とのコミュニケーションはSlackというツールを使用しましたが、メッセージを送るとすぐに返信があり、スピーディなやりとりができた点はとても助かりました。

今後の展望について教えてください。

林田様:「CAPTAIN Assistant AI」は、当社の新たな自社プロダクトとして、お客様の業務変革を支えるAI基盤を目指して開発しました。これまで受託開発を中心に事業を展開してきましたが、今後は自社発のサービスを継続して生み出していきたいと考えています。

AGESTのQAテストは新しい領域に取り組むうえで非常に導入しやすく、小規模なプロジェクトから段階的に品質強化を図るのに最適でした。将来的には、こうした第三者視点での品質づくりを、当社の主力である受託開発領域にも広げていきたいと考えています。

藤田様:今後はさらに「適材適所で外部の力を活かす文化」を社内に広げ、テスト設計から実装までを一貫して支援いただけるような連携も視野に入れています。
今回、AGESTからのサポートを受けてみて、「第三者のQAサービスを活用していく」という考えが社内に広がってきており、子会社でも導入検討が進行中です。

エンジニアはどうしても開発に集中しがちですが、テストのような専門領域はAGESTの知見を取り入れることで、より効率的に品質を高められると感じています。スターターパックでの成功体験があるからこそ、今はグループ会社への横展開や、新規開発における本格的なソフトウェアテスト支援へのステップアップを検討しています。もちろん、新しいパッケージが出たら真っ先に試させていただきたいですね。

最後に、QAテストを第三者に委託することを検討している企業へメッセージをお願いします。

藤田様:特に不特定多数の人が使うようなサービスを提供している企業は、まず一度試してみるのがよいとお伝えしたいです。第三者の視点と専門的なテストの知見によって、短期間でも多くの学びや改善のヒントが得られました。

「テストスターターパック」は、定額で期間も明確なので、初めてのQAサービスでも社内に説明しやすいのが魅力です。自社で品質向上の仕組みを整えたい企業やコストを抑えて試してみたい企業は、ぜひご利用を検討してみてください。

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